はじめてのりょこう
大学2年生の健けんは、ずっと京都に行きたいと思おもっていました。でも、これまで一人で旅行したことがありません。ゴールデンウィークの前に、けんは「今年こそ行こう」と決めました。
旅行の計画を自分で立てることにしましたインターネットで新幹線のチケットを調べて、安いゲストハウスを予約しました。行きたい場所のリストも作りました。金閣寺、伏見稲荷大社、嵐山…たくさんあって、全部まわれるかどうか心配でした。
出発の朝、けんははやく起きて東京駅へ向かいました。新幹線に乗るのははじめてでした。ホームに入ると、のぞみ号がすでに止まっていました。「これが新幹線か」と心の中でつぶやきました。車内はきれいで、シートもゆったりしていました。窓の外をながめながら、けんはわくわくしていました。
京都駅に着いたとき、けんはそのおおきさにおどろきました。駅のなかにショッピングモールやレストランがあって、まるでひとつの町のようでした。まず荷物をゲストハウスにあずけてから、金閣寺へ向かいました。バスに乗ろうとしましたが、どのバスに乗ればいいかわからなくて、少し迷いました。
やっと金閣寺に着きました。池の向こうに金色に輝くお寺が見えたとき、けんは言葉を失いました。「こんなにきれいだとは思っていなかった」と思いながら、何枚も写真を撮りました。外国からの観光客もたくさんいて、にぎやかでした。
つぎは伏見稲荷に行こうとしましたが、道に迷ってしまいました。スマホの地図を見ながらあるいたのに、ぜんぜんちがう場所に出てしまいました。近くのおばさんに「伏見稲荷へはどうやって行けばいいですか」とたずねると、やさしく教えてくれました。千本鳥居のトンネルは想像よりずっと長くて、山のうえまで続いていました。すごいと思いながらも、足がいたくなってきました。
夜は京懐石りょうりのレストランへ行きました。メニューを見ると、値段がかなり高かったです。「ちょっと高いなあ」と思いましたが、せっかく京都に来たのだから、たべてみることにしました。小さな器にきれいにもられた料理がいくつも出てきました。どれもとてもおいしくて、たかかったけれどこうかいしませんでした。家族へのおみやげも近くのみせで買いました。
ゲストハウスにもどると、外国の旅行者たちとはなしをしました。フランスから来た女性は「京都はヨーロッパとはぜんぜんちがう。とてもふしぎな美しさがある」と英語で言いました。けんはうれしくなりました。自分の国が外国人にそんなふうに見えるとは、知りませんでした。
東京にもどる新幹線のなかで、けんは撮った写真をひとつひとつ見かえしました。体はつかれていたけれど、気持ちはとても明るかったです。「また来よう。つぎは奈良にも行ってみたい」と思いながら、けんはゆっくりとねむりました。一人旅は、想像していたよりずっとたのしかったです。